外来の診察待ちをされている患者さんを対象に、市民病院スタッフが医療関連情報を提供する「市民ふれあい講座」の第15回目を2月18日に開催しました。
今回のテーマは、「医師や看護師へ「痛み」をうまく伝える方法~つらい痛みをわかってもらうために~」です。講師は当院のがん性疼痛看護認定看護師の羽下看護師が務めました。
がん性疼痛看護認定看護師とは、「痛みを抱える(がん)患者さんのお話をよく聞いて、患者さんの痛みやつらさを少しでも理解するように努めること。そして、(がん)患者さんとそのご家族が、身体の痛みも心の痛みも、少しでも軽くなり自分らしく過ごせるように、スタッフとともにお手伝いする身体と心の痛みの看護師」です。
「痛み」とは・・・これも医学界では、このような難しい言葉で説明されています。「組織損傷が起こった時に表現される不快な感覚や情動体験」・・・「痛みの看護師」の私でも、この内容をわかりやすく説明してくださいと言われても、どのように説明したらいいか頭を抱えてしまいます。
それでは、患者さん自身にしかわからない痛みを、医療者に伝えるためにはどうしたらいいのでしょうか?ポイントは3点になります。「どこ」が痛いのか、「いつ」から痛いのか、「どんな風」に痛いのか・・・です。
まずは、「どこ」が痛いのは、伝えましょう。患者さんの中には、痛みを何箇所も抱えているのに、一番痛いところだけを伝える人もいます。痛いところはすべて伝えましょう。
次に「いつ」から痛いのか、伝えましょう。痛み出した時期や、痛む期間や痛む時間帯を伝えることで、痛みの原因を見つける手だてになります。突然の強い痛みは、早急な対応が必要なサインであることもあるので、痛み出した時期を伝えることはとても大切です。
次にどのように痛いのか、伝えましょう。痛みは患者さんにしかわからないものなので、患者さんの言葉で表現してもらえると、医療者は患者さんがどのような痛みを抱えているのか考えるヒントになります。自分の感じている痛みを自分の言葉で表現して、医療者に伝えてみてください。
「市民ふれあい講座」は7月から毎月2回、火曜日に開催しています。
次回は3月10日(火)10時頃から「認知症~身近な人が認知症と言われたら~」を開催します。来院された際は、ぜひお立ち寄りください!(
→今後のスケジュール)