2020年1月22日水曜日

第13回市民ふれあい講座「くすりと腎臓について」を開催しました。

外来の診察待ちをされている患者さんを対象に、市民病院スタッフが医療関連情報を提供する「市民ふれあい講座」の第13回目を1月21日に開催しました。
今回のテーマは、「くすりと腎臓について」です。
講師は当院の薬剤部薬剤師の杉本係長が務めました。


皆さんは、くすりの効果と副作用には、腎臓の機能が大きく関係していることをご存知ですか?


それを理解するには、腎臓が何をしている臓器なのか理解することが大切です。

腎臓は、縦10~12cm、横5~6cm、重さ120~150gで、そら豆のような形をしており、両側の腰の上に左右1個ずつあります。機能は、皆さんもご存じの尿を作っていることがはじめに思い浮かびますが、なんと1日約150リットル(1分間に100ミリリットル)の原尿を作っていることは、想像できるでしょうか。更に腎臓は、この原尿を100倍程度に濃縮して尿として対外に排泄しているのです。


その他にも、赤血球をつくるホルモンを分泌したり、ナトリウムやカリウムなどの電解質を一定に保ったり様々な仕事を行っています。


こんな大切な腎臓ですが、機能が弱まってくるとCKD(慢性腎臓病)と診断され、悪化すると透析を導入しなければならなくなる場合があります。


悪化要因は、高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満・喫煙、加齢ですが、その中でも糖尿病が1番の原因疾患とのことです。


腎臓は、最も重要な排泄臓器のため、高濃度の薬物にさらされやすいことがあります。
このため、腎機能が悪くなると、のむくすりの量を減らしたり、中止したりしなければならない場合があります。自分の腎機能がどのくらいかを知って定期的に検査をうけましょう。


「市民ふれあい講座」は7月から毎月2回、火曜日に開催しています。
次回は2月4日(火)10時頃から「抗がん剤治療と副作用予防~生活しながら治療とうまくつきあうために~」を開催します。
来院された際は、ぜひお立ち寄りください!

今後のスケジュールはこちらをご覧ください

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