平成28年7月19日(火)に、保健福祉センターはなみずきにおいて、島田市健康づくり課主催の「熱中症対策講座」(本年度2回目、1回目は平成28年6月30日に開催)が開催され、当院の松岡良太主任部長(救急科)が講師を務めました。
いよいよ東海地方の梅雨も明け、夏本番になってきました。梅雨明け直後の数日間は、熱中症になりやすいので気を付けましょうと松岡医師は話し始めました。前年・前々年のデータからも梅雨明け直後の週は、前の週と比較し熱中症の発生率が急上昇しているとのこと。これは、気温・湿度の急な変化に体がまだ慣れていないことにより、発症しやすくなっているためだとか。体は、自分が思っている以上に環境の急変化に弱いようです。
講演の冒頭、熱中症は予防ができる、しかし、残念ながら亡くなってしまう方が後を絶たないとして、まだまだ熱中症への理解が足りていない現状を訴えました。理解を難しくしているのは、「頭が痛い」「体が怠い」など一見すると、少し体調が悪いだけと思われることが、実は熱中症のなり始めであること、そして、この状態を放置すると重症の熱中症になり、重症の熱中症を2時間以上放置すると致死率が70%に跳ね上がってしまうと松岡医師は語りました。熱中症を『ただの夏バテ?』などと軽視しないことが重要のようです。
この後、熱中症の分類として軽度・中等症・重症別の症状と治療法が紹介され、熱中症の予防策である水分補給の詳細な説明がありました。
非常にわかりやすく、教科書に載っていない重要なポイントなど実践的な内容を織り交ぜた講座に、皆さん熱心に聴講されていました。
会場には、スポーツ団体の指導者や小中学校、幼稚園の教諭、保育士、高齢者施設の関係者など多くの地域住民の皆様が参会し、熱中症に対する関心の高さが窺われました。
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